科目コード
G6006
授業科目名
保健医療メディアリテラシー
担当者
山田 憲嗣
対象年度
2025
履修区分
選択
開講期
1年
後期
授業回数
8回
単位数
1単位

授業の概要
今日の高度情報化社会では、新聞やテレビなどのマスメディア、書籍や雑誌など出版物、インターネットにおいて無数のメディア情報が存在している。それらのメディア情報から必要なものを抜き出し、内容を評価・識別し活用する能力をメディアリテラシーと呼ぶ。特に、保健医療に関する情報は、健康と生命に係るのでその内容の真偽、効果など慎重な判断が求められる。この授業は、メディアのもつバイアスを把握し、批判的視点と偏りのない思考を養い、メディアの保健医療情報に関して根拠を持って判断する能力(EBM) を養うことが目的である。
DPとの関連
①研究者、教育者、又は高度の専門職業人として保健学関連領域における研究課題を発見し、分析・評価し、科学的根拠を探求して新たなケア技術やシステムを創出できる研究力
②地域社会での質の高いケアの提供のため、自身がリーダーシップをとり、異なった専門的背景をもつ専門職と、同じ目標に向けて連携していくためのファシリテーション能力
③保健学の専門的な学術理論と実践の融合を図り、社会に対して新たな知見を提案できる能力
※DP:ディプロマ・ポリシー(修了認定の方針)=修了までに身に付けるべき資質・能力
到達目標
メディア情報を評価・識別し、情報を批判的に読み取る力を養い、保健医療情報に対して根拠を持って判断する姿勢・態度(EBM)の重要性に気付くこと。
履修上の注意事項
・授業は事前学修を課題として議論するので、発表ができるように準備することが望ましい。
授業計画
回数 講義内容【担当教員】 事前・事後学修
1 【メディアと健康情報の基本】 メディアリテラシーと健康情報の基礎概念を学ぶ。メディアの歴史と社会的役割、特に保健医療分野での重要性を解説する。 事前学修:健康情報に関する記事を一つ選び、信頼性について考える。
2 【インターネット社会の健康情報】 インターネットメディアの仕組みと特性を分析。SNSやブログ、オンライン広告が健康情報に与える影響を探る。 事前学修: SNSで話題になった健康情報を2つ調べてくる。
3 【フェイクニュースと健康情報】 健康に関する誤情報(フェイクニュース)の実例を検討し、それを見極める方法を学ぶ。 事前学修: フェイクニュースに関する短いドキュメンタリーを視聴。
4 【広告の影響とバイアス】 健康食品や医薬品の広告が消費者行動に与える影響を考察し、マーケティング戦略の分析を行う。 事前学修: ヘルスケア製品の広告を一つ選び、どのように消費者に訴求しているかを考える。
5 【テレビと保健医療メディア情報】 テレビ番組やニュースにおける保健医療情報の特徴を分析し、受け手への影響を考察する。 事前学修: 健康特集のテレビ番組を1つ視聴し、感想をまとめる。
6 【データリテラシーと統計の読み方】 健康情報を裏付けるデータや統計の信頼性を検討する。統計の誤用やミスリードの事例を学ぶ。 事前学修: 保健医療関連のデータを一つ探し、解釈方法を考える。
7 【グローバルヘルスとメディア】 国際的なメディアの健康情報の伝達方法を分析し、文化的背景や価値観の違いを学ぶ。 事前学修: 海外の健康情報サイトを一つ調べ、日本との違いを記録。
8 【保健医療メディア情報とEBMの実践】 実際の事例を用いて、メディア情報を批判的に評価し、EBM(根拠に基づく医療)の観点から情報を選別するワークショップを実施。 事前学修: 特定の健康情報を調べ、その信頼性を分析。
成績評価方法
課題60%、発表およびプレゼンテーション40%
ただし、受験資格を満たしていない場合は評価の対象としない。
教科書
書名・著者(出版社) ISBNコード
※適宜プリント等を配布します。
参考書
書名・著者(出版社) ISBNコード
※授業内において適宜紹介します。
教員からのメッセージ
教員との連絡方法
メールアドレス:yamada.kenji.ist@osaka-u.ac.jp
実務経験のある教員