聖隷淡路病院
リハビリテーション科
リハビリテーション科
樋口晶子 さん(2019年度入学 2期生)
2年間で、今後生きていく上で大切にしたい考え方や、新たな自分も見つけることができました。
1)言語聴覚士を志し専攻科に入学したきっかけ
大学時代、就職活動の時期になってもやりたいことや進みたい方向が見つからず、思うように就職活動が進まなかった時、偶然広島都市学園大学の言語聴覚専攻科について知りました。リハビリの仕事に興味があり、説明会を聞いて面白そうだと思い、仕事に活かせるスキルを身に付けたいと思ったため、入学を決めました。
2)学生生活を送る中で
楽しかったことは、クラスメートとの交流です。初めは、自分よりも人生経験が豊富な方が多い中で話しかけることすら気後れしていましたが、 グループワークや実技を通して次第に打ち解けることができました。勉強のことや日常のちょっとした話、悩み事など、様々なことを聞いてもらったりして何度も勇気づけられてきました。
同じ目標を持つクラスメートの存在は、私にとってとても大きいものでした。
苦労したことは、2年の4月から新型コロナウイルス感染症の影響でオンライン講義になり、なかなか講義や国家試験へのモチベーションを保つことに苦労しました。
そんな中でも、先生方は何とか学生が勉強に専念できるよう、メールやビデオ通話を通していつでも質問に答えてくださったり、 自宅学習用の資料を作成してくださったり、時にはメンタルケアも行ってくださったりと、様々な工夫をしていただき、先生方には本当に感謝しかありません。
悩んだことは、もともと人と話すことがあまり得意ではなかったため、入学後、自分の言語聴覚士としての適性について悩みました。
クラスメートや臨床実習での患者様との関わりの中でも、もっと自然に話せたら、もっとあの人みたいになれたら、と考えることが何度もありました。
しかし、この2年間で、言語聴覚士にとって、まずは患者様を十分に観察し、理解することが非常に重要であることを学び、 それを実践、実感するにつれ、自分の「聴く」スタイルのコミュニケーションでも良いのだと、少しは思えるようになりました。
このことに気付けたことは、専攻科で得たものの中でもとても大きなものです。
3)2年間という履修カリキュラムについて思うこと
やはり毎日朝から夕方まで講義を受け、次々と新しい知識を詰め込まなければならないので非常に大変でした。しかし、私自身、少しでも早く資格を取得して働きたいと考えていたので有難かったです。
また、短期間で一気に学習することで、国試勉強に向けて講義の復習をする際に苦労せず思い出せたのは2年間という短いカリキュラムだったからだと思います。
4)自身の就職活動にて実践したこと
成人領域で様々な経験ができる病院を中心に探しました。学校に来ている求人票から探したのですが、先生に相談しながらいくつかに絞り込んで、計画的に説明会に参加しました。自分の性格上、勉強ができる環境に置かれないと勉強しないと考え、教育制度がとても充実している現在の就職先を選びました。
エントリーシート添削や小論文対策、面接練習など、先生方に積極的に依頼し、準備をして採用試験に臨みました。
試験はオンラインで行われました。
5)自身の国家試験対策について振り返って思うこと
私は物事を理解するのに非常に時間が掛かってしまうタイプなのですが、国家試験は短期間のうちに数十科目もの知識を入れなければなりません。勉強を始めた頃は国家試験までに間に合わないのでは、と途方に暮れていました。
しかし、専攻科の先生にアドバイスを頂きつつゆっくりでもコツコツ進めていくと、少しずつ模試の点数も上がってきました。
ただ、やはり国家試験に合格できた一番の要因は、1年の時から「習ったことをしっかり理解する」ことを徹底して行っていたからだと思います。
日々の勉強は大変でしたが、その積み重ねがあったからこそ、国家試験を乗り切ることができたのであり、地道に勉強してきてよかったと、初めて思えました。
6)現在の仕事内容と、日々感じていること
聖隷淡路病院は急性期〜在宅を含む慢性期までの患者様を対象とする地域に根差した病院です。その中で言語聴覚士は主に摂食嚥下障害、音声障害、失語症、高次脳機能障害の方に対する評価・リハビリを行っており、私は現在、入院病棟の患者様と関わらせて頂いています。
臨床では座学で学んだことがそのまま通用しないことが多く、新たに1からスタートしたという気持ちが大きいです。患者様に信頼され、 臨機応変に業務をこなされる先輩職員の姿を見て、数年後自分がこのようになれるのか、と不安を感じることもありますが、 一つ一つを着実にこなし、患者様に最善の医療を提供できる言語聴覚士を目指したいです。
7)これから学びを深める専攻科の学生へメッセージ
私はこの2年間で、勉強だけではなく、今後生きていく上で大切にしたい考え方や、新たな自分も見つけることができました。皆様もこの2年間、とても忙しいものになることと思います。
その中でも、皆様のこれからにプラスになるようなものが1つでも多く見つかり、ご自身が理想とされる言語聴覚士になれるよう心から応援しています。
【教員から一言】
樋口さんは静かな意欲と誠実さをもって学ぶ学生さんでした。実習・実技において気負いなく臨む姿は、一見卒なくこなしているように見えるのですが、 その裏に、人一倍の努力と準備を重ねていたこと、常に緊張感を持って臨んでくれていたことを知っています。
「話す」を仕事にすることや勉強のペースなども、たくさん悩みましたね。
悩んだ分、自信にもつながったのではないかと思います。
入職し、新たな課題が待っていたと思うのですが、専攻科で得た小さな自信を胸に、先輩方からなりたい姿をたくさん見せていただきながら、これからも樋口さんらしく、じっくりコツコツ、研鑽を積んでくださいね。
樋口さんは静かな意欲と誠実さをもって学ぶ学生さんでした。実習・実技において気負いなく臨む姿は、一見卒なくこなしているように見えるのですが、 その裏に、人一倍の努力と準備を重ねていたこと、常に緊張感を持って臨んでくれていたことを知っています。
「話す」を仕事にすることや勉強のペースなども、たくさん悩みましたね。
悩んだ分、自信にもつながったのではないかと思います。
入職し、新たな課題が待っていたと思うのですが、専攻科で得た小さな自信を胸に、先輩方からなりたい姿をたくさん見せていただきながら、これからも樋口さんらしく、じっくりコツコツ、研鑽を積んでくださいね。