医療法人社団生和会
たかの橋中央病院・リハビリテーション部
たかの橋中央病院・リハビリテーション部
伊藤 彩 さん(2022年度入学 5期生)
毎日が学びの連続であり、充実しています。
1)言語聴覚士を志し専攻科に入学したきっかけ
社会人として働いていましたが、10年程前に言語聴覚士の存在を知り、このような専門職があったのかと憧れを抱きました。言語聴覚士になるための最短方法として、大卒対象2年課程の養成校があることを知りましたが、当時広島にはまだ2年制で学べる養成校はありませんでした。 数年後、広島都市学園大学の言語聴覚専攻科が開設したことを知りました。
これまでの職場を辞めて学生生活を送るということに踏ん切りが付かずにいた時、叔父が脳出血で倒れ、後遺症で話すことも食べることも不自由になりました。
リハビリにより次第に回復していく姿に感銘を受け、やはり私も言語聴覚士を目指すことを決意しました。 ハローワークからの給付制度が利用できたことも決め手となりました。
2)学生生活を送る中で
楽しかったこと学ぶことそのものです。 自分が目指す言語聴覚士に必要な領域の授業は、課題に追われながらでしたので、大変でしたが、 経験豊富で熱心に教えてくださる先生方、臨床で活躍されている外部の先生方からの学びに、日々刺激を受けました。
また、クラスメイトは少人数ながら20代から50代という幅広い世代でした。 素敵な方ばかりで、快適な学生生活を送ることができました。 不安になったときは勇気づけてくれる、とてもありがたい存在でした。
苦労したこと
学ぶことが楽しかった以上に、学ぶ科目が多く専門的で複雑であり、覚えなければならないことが膨大だったことです。
実技や演習では緊張のあまり声が震え、頭が真っ白になることもありました。 また勉強と家事を両立することも容易ではありませんでした。
悩んだこと
実際の患者様を目の前にしたときに、学んだ知識をどう生かしていけるかということです。
演習や実習前実技試験、臨床実習では知識や技術の引き出しが少なく、自分の未熟さを痛感しました。
少しずつ知識を増やし、経験を積んで成長していきたいと考えています。
3)2年間という履修カリキュラムについて思うこと
2年間で全ての単位を取得し、臨床実習、就職活動、国家試験と想像以上に忙しい2年間でした。 しかし、最短で国家試験合格を目指す方にとって最高に良い履修カリキュラムだと思います。4)就職活動について実践したこと
自宅からの通いやすさや、教育体制の充実している施設を中心に情報収集をしました。就職ガイダンスで話を聴いたり、実際に働いている方や院内の雰囲気を知るために病院へ見学に行ったりしました。
言語聴覚専攻科には卒後研修があり、修了生の話が聞けたことも参考になりました。
5)国家試験対策について振り返って思うこと
STテキスト、過去問、模試の復習を中心に学習しました。先生からアドバイスしていただいた通り、STテキストに模試で間違えた問題や白本の大切なポイントなど書き込んでいくようにしました。 授業で配布された資料を見返すこともありました。
国家試験1カ月前は直接先生たちに質問をしに行きました。
私は、家族が仕事や登校して家にいない時間に、一人で自宅学習するスタイルが集中できました。 集中が途切れたときは、気分転換に家事をするといった具合です。
しかし、1人で勉強していると、進捗がこれでよいのか不安になることもありました。 そこで、週に1〜2回は登校して、先生方に質問へ行く、学校で勉強しているクラスメイトに会って少し話をするなどして、 自分を奮起させていました。
6)現在の職場について
私が勤務しているたかの橋中央病院は、現在、地域包括ケア病床に加え、回復期リハビリテーション病棟を立ち上げたところです。 同法人の4つの病院から来ている先輩方が指導をしてくださっているので、多職種間で連携しながら、また、院内研修、プリセプター制度、OJT制度など育成体制が整っています。
私は現在、高次脳機能障害、失語症、摂食嚥下障害、構音障害の入院患者様の評価やリハビリをさせていただいております。
日々のカルテ入力、必要な書類の作成など1日があっという間ですが、毎日が学びの連続であり、充実しています。患者様の退院後の生活を見据え、 お一人お一人に応じた的確なアプローチができるようプロフェッショナルを目指していきたいです。
7)これから言語聴覚士を目指す方へ
一度しかない人生です。何歳からのスタートであっても、学ぶ姿勢があれば決して遅いことはないと思います。大学の先生方、クラスメイト、実習先の先生方、家族など周りの人に支えてもらったおかげで現在があり、とても感謝しています。
環境を変えてもう一度学生生活を送る、ということは、とても勇気が要りましたが、私は一念発起し、 言語聴覚士を目指して本当に良かったと感じています。
【教員からのメッセージ】
伊藤さんは、細やかな心遣いと揺るがない信念をもって学生生活を送られていました。
ご家族の協力を得ながら、自分の学びを深めるための環境を準備して臨まれた2年間だったと思います。
お身内の方が受けた支援を自分も提供できるようになりたい、という思いを、これから形にしていってください。
応援しています。
伊藤さんは、細やかな心遣いと揺るがない信念をもって学生生活を送られていました。
ご家族の協力を得ながら、自分の学びを深めるための環境を準備して臨まれた2年間だったと思います。
お身内の方が受けた支援を自分も提供できるようになりたい、という思いを、これから形にしていってください。
応援しています。